8月の読書感想(読書メーター)まとめ

2021年10月1日

『母影』尾崎世界観

著者から入りました。といってもクリープハイプからではなく、セブンルールから。というたぶん特殊経路。 尾崎世界観さんを思い浮かべ手にした本書ですが、数ページ読んだところで彼の姿は頭から完全に消えました。主人公の女の子と、彼女から見える世界、物語が、すうっと入ってきます。 大人になった今でも、言葉にできない感情を抱えることは多々あります。幼いころはきっと、今よりもっと多かったはず。そんな言葉にならない感情が言葉、文章で表現されています。読書の醍醐味だなあと嬉しくなりました。

『さんかく』千早茜

たくさんの食べ物が出てきて、飯もの好きとしてはそれだけでワクワク。食事を通して描かれる、三人の微妙な人間関係は、ありそうでなさそうで、なさそうでありそうな。自分らしいとか、普通とか、普通じゃないとか、そんなことを考えさせてくれたけど、別に押しつけがましいわけではなく。読みやすくて先も気になるので、ほぼ一気読みでした。この著者の作品は初めて読んだのですが、他の作品も読んでみたくなりました。

『あなたにオススメの』本谷有希子

本書には二つの話が収録されている。「推子のデフォルト」はいつの間にか忘れてしまっている小さな違和感を、「マイイベント」は押さえ込んでいる倫理的でない自分を、それぞれ引っ張り出し突きつけられるような、そんな作品に感じた。世界観はデフォルメされているけれど、精神はリアルそのものだった。普段目を逸らしている「怖いもの」見たさに、ページをめくる手が止まらない。セブンルールで好きになった本谷さん、作品を読むのは初めてだった。テレビで見せていたヤバさは、その片鱗でしかなかったのだと痛感した。そしてもっと好きになった。

まとめ

3冊ともはじめましての作家さん。で、御三方とも他の本を読んでみたくなりました。

カンくんと本谷さんは、セブンルールで好きになって、本読んでみたいなーと思っていたけどなかなかきっかけがなかったんです。が、お二人でトークイベントをされるということで、これは聴きたいし、ぜったい読んでからのほうがいいだろう!と思って。

どちらの作品も面白かったし、そしてトークもめちゃくちゃ良かったです。ぜひまたやってほしい。