【感想】映画「ようこそ映画音響の世界へ」当たり前の裏にあるプロフェッショナル達の情熱

これまで自分が映画の「音」についてどれだけ無意識だったかを突きつけられた。と同時に、その興味深い世界の入口に誘ってくれた。そんなドキュメンタリー映画だった。

前半は主に映画音響の「歴史」について、後半は映画音響の「種類」ごとの「仕事」について、が語られる。

映画『ようこそ映画音響の世界へ』概要

ようこそ映画音響の世界へ
監督 ミッジ・コスティン
2019年/アメリカ/英語/5.1ch/94分
提供 キングレコード
配給 アンプラグド
原題 Making Waves
公式サイト http://eigaonkyo.com

映画に命を吹き込む映画音響の世界とその歴史を紐解く、興奮と感動に満ちたドキュメンタリーが誕生!

映画『ようこそ映画音響の世界へ』リーフレットより

いつもそこには「音」があったのに、なんと無意識だったことか

映画について語るとき 音にスポットを当てる人は少ないが 映像以上に重要だ(デヴィッド・リンチ)

音は感情を伝える 映画体験の半分は音だ(ジョージ・ルーカス)

映画『ようこそ映画音響の世界へ』より

これを聞いた冒頭で、いきなりハッとさせられた。

息を飲んで画面を見つめる時。不意にビクッとさせられる時。緊張で心臓がバクバクなっている時。感動で涙を流している時。

映画を観ている時、いつもそこには「音」があったのに、なんと無意識だったことか。当たり前の裏にあるプロフェッショナル達の情熱を突きつけられ、興味がよりぐっと高まった。

映画音響の歴史について

前半部分では、映画音響の歴史について語られる。

まだ映画に音がついていなくて上映ごとにリアルであてられていた時代から始まり、トーキー映画が出現し、現代に至るまで。

技術の進歩や人々の認識の積み重ねがあっての今なんだという、当然のことを改めて知ることが出来た。

映画音響の種類と仕事について

後半部分では、映画音響の種類とその仕事についてが描かれる。

ひと口に映画音響と言っても、まず大きく3種類に分けられる。「声」「効果音」「音楽」である。その中でもさらに様々な役割がある。それら一つ一つにスポットを当て、それぞれのプロフェッショナルの仕事風景やインタビューから、音作りの奥深さに迫っていく。

仕事人たちの情熱やこだわりがとてもかっこよくて、その姿勢に憧れを抱いた。

自分の鑑賞経験の無さが悔やまれる

映画音響の歴史や仕事について、数々の名作を示しながら展開してくれた本作。

それなのに僕は観たことのない作品が多すぎて、これらを観ていたらまた違った見方や深い感動があったんだろうなと感じた。

自分の鑑賞経験の無さからそれを味わうことが出来なかったことが悔やまれる。

これからの映画鑑賞が変わる

こんなにもたくさんのこだわりが詰まった映画の「音」について、僕はこれまでどれだけ無意識だったか。

本作を観て、今まで非常にもったいないことをしてきたんだと気づかされた。

これからの映画鑑賞では「音」についても意識して味わうことになるだろう。

これまで見落としてきた「映画体験の半分」を意識できるということは、これまでの倍、映画が楽しめるということになる。

過去のとりこぼしに悔しさを感じつつも、これからの鑑賞で広がるであろう楽しさに、いまからワクワクしている。

以上、映画「ようこそ映画音響の世界へ」の個人的な感想でした。ではまた。